毎月の給料は変わっていない、または、昇給したにもかかわらず、貯蓄や投資にまわすお金を確保するのが難しくなっている…。このようなお声をよく聞くようになりました。
お金を増やそうと思ったら、まずはお金の仕組みを理解することが大切です。
会社に入社したとき、会社の福利厚生や持ち株会の説明などは受けますが、お給料明細については教えくれません。実際、お給料から税や社会保険料が給与天引きされるにもかかわらず、です。
そこで、今回は「税金のしくみ」「アベノミクス」「リスク」の3つについて解説していきます。
それぞれについて解説していきます。
税金は私たちが社会で生活していくための、いわば「会費」の位置づけです。大きく分けると、国税と地方税、直接税と間接税があります。国税には、所得税、消費税、相続税、贈与税、法人税、等があるように、さまざまな税金の種類があります。
日本の税金の負担が増えているのは
です。
消費税は、2019年10月から消費税は8%から2%の負担増で10%になりますね。
所得税は収入が高いほど、税率が高くなる税金です。
それに対して、負担減は、
です。
1980年代から一貫して法人税率は低下しています。その一番の理由として経済のグローバル化が進んでいるからです。
企業としては、利益を出しても、税金の負担が増えるなら、法人税の負担が軽い海外で事業をした方がよい、このような理由で日本の企業が海外に続々と海外に移転しないように、法人税の負担をさらなる軽減をしていきます。
そして、法人税は企業だけでの問題でもなく、一個人の収入の取り方にも大きな影響を与えています。
個人の所得が負担増なのであれば、これからは個人の所得だけではなく、法人を活用して、個人と法人の所得の分散をしていくほうが、税引き後のお金が増える時代になってきたのです。
2018年度から、国も副業を推進し始めてきましたので、企業に属して給料をもらうというスタイルから、会社を設立して、複数の収入を得るという時代の幕開けかもしれません。
2012年12月に第2次安倍内閣が発足してから以下の3つを掲げています。
です。
この政策を「アベノミクス」と称しています。
インフレとは物の値段が上がることです。これはお金の価値が下がることを意味しています。
長期的にみると、インフレは確実に起こっています。例えば、昭和30年代の100円は現在の1,000円の価値に相当します。つまり、昭和30年に100万円貯金していたとしても、現在では10万円分のモノしか買えないことを意味しているのです。
増税の代表例は消費税です。2019年10月から消費税が2%アップします。
通常、税金を払った時点では、何に使われるかわかりません。国会や地方自治体の予算を決める会議で確定します。しかし、今回の消費税アップ分については、社会保障の財源として使うとあらかじめ公言しているところが特徴的です。
円安は国策です。小学校時代、教科書に載っていたと思いますが、日本は資源のない国です。加工貿易でもうけている国なので、日本の基幹産業である車は、円安になれば外国では安く売れます。
そのため、市場は円安になると企業が儲かると期待するので、株価が上がります。国としては円安大歓迎であり、政府や日銀は円安に誘導したいのです。
しかし、円安は国民としては困ります。日本の食料、燃料、衣料品はほとんど輸入しています。物の値段が上がることになりますので、インフレ率を上回る資産運用をしなければ、お金は目減りしていってしまうのです。
つまり、インフレ・増税・円安に負けない資産形成をしていく必要があるのです。
3つ目は、「リスク」です。
一見複雑に見えますが、その本質は簡単です。リスクと上手に付き合うことで、お金は増えます。
リスクを日本語に訳すと、「危険性」です。「危険性」を英語に訳すと、リスクだけでなく、ディンジャーともいいます。
そのため、「危険性」=ディンジャーをイメージしてしまい、予期できない、対処できない危険を連想してしまう方が多いです。
お金の世界では「危険性」=リスクであり、予期できる、対処できる危険を意味します。
インフレ・増税・円安であなたのお金の価値は減ってしまいます。
それゆえ、投資をしていく必要があります。
投資をして得られるリターンは銀行に預けてもらえる金利より多いのが一般的です。
お金の世界での「リスク」とは、お金が減ってしまう危険性ですが、投資した以上にお金が戻ってくる「リターン」もあります。
どうやってお金を増やそうかと考えるときに、リターンとリスクをあなたに合った配分にすることが大切です。
以上、3つのポイントを一覧表にまとめてみました。今後お金を増やしていくのに、覚えておいてくださいね。
お金を増やすのに「税金のしくみ」「アベノミクス」「リスク」はベースとなる部分です。
税金は、税制改正がありますので、経済ニュースをチェックしていく必要があります。また、お給料からは税だけでなく、健康保険料、厚生年金保険料など社会保険料も差し引かれます。この負担も年々増加しています。
アベノミクスの「インフレ・増税・円安」を理解することで、マイナス金利の預貯金から卒業して、投資をしていく必要があることがわかります。
投資をしていくのに、知っておくべきことは「リスク」です。資産運用の世界では、リスクは危険ではなく、増えるかもしれないし、減るかもしれないという不確実性ということです。
3つのポイントを意識していくだけで、お金を増やす仕組みを作ることができますよ。
HRB-C20181108-436